アタッシェケースとカバンの修理のご依頼を受けました。 アタッシェケースは底部分の生地が破れていたため、似寄りの革で貼り直しします。 底鋲を取り、内装の底部分を剥がしてカシメを取り除き、底革を貼り付けた後に、新しい底鋲をネジで取り付けます。 アタッシェの修理は縫製より木工作業に近いものがありますね。それなりに気をつけるポイントがありましたが、簡単に書いてしまいました。 某高級ブランドの以外のアタッシェケースの外装は、ほとんど貼り込みでステッチは飾りです。 今回も底部分に飾りステッチを入れて縫製風に仕上げました。(写真を撮るのを忘れてしまいました) もう一本のご依頼は、某ハイブランドのカバン型小ボストンの内装の張り替えです。 10年程前に購入されたとのことですが、ハイブランドでありながら、10年前でもこのような裏地素材を使っていたとは驚きです。 無償で修理、交換するべきですよね。 作業内容は、すべての内装を取り除き、新しい裏地に張り替えます。 取り替える裏地は、高級感があり、切り目が効くフレッシュ シルキーにしました。 全バラする前に、各所の写真を撮っておきます。(これ大切です。) 内装の裏地は完全に加水分解してしまい、触るだけでウレタンがこびりついてきます。また、心材は何枚も重なって貼られているので、剥がすのも大変です。 内装を張り替えるついでに、使いにくそうなポケットの仕様やサイズも変更しました。 今回の作業で1番時間がかかったのは、コバの磨きです。 元々のコバを完全に取り除き、面を整え、バインダーを塗り、それからコバ塗料を塗り、乾いてから面を整え、、、の作業を5度繰り返し、最後につや消し剤を塗りました。 手縫いではないので、どうしても下糸の穴が合いませんが、それでも綺麗に出来上がったと思います。クライアントもとても喜んでいただけたようで、こちらとしても嬉しいです。
I さま、この度はありがとうございました。
0 コメント
返信を残す |
|