自分が使うミラーレスカメラ用のバッグを作りましたので、工程を写真に撮っておきました。 コレ↓が今まで使っていたバッグです。 家にあった化粧ポーチ?ですが、少し窮屈です。 もうちょっとスッキリと収納できて、バッグに入れても、又はそのまま持ち歩く時もスマートなバッグを作ってみました。 バッグ自体がいびつな形にならないよう、また、カメラがバッグに巧く収納できるようなレイアウトをして大体の大きさを決めます。この時、ラフスケッチを書いておけば「細部の詰めの甘さ」や「縫製の矛盾」も早く発見できます。 使う表生地、裏地、ファスナー、適した縫製方法等を考えながら型紙を取ります。 表生地はコーデュラエコメイド、内装には日本版アルカンターラ?フレッシュシルキー、ファスナーは5号ナイロンを選びました。 全面にクッション材を入れますが、クッション材といっても厚みや硬さの違うものがたくさんあるので、入れる場所により適したものを選びます。 カメラを取り出した後も他のものが中で動かないよう固定出来るような仕切りパッドが必要です。 一般的にはベルクロ(面ファスナー)のメス(ループ側)で内装を作り、仕切りにオス(フック)を縫い付けますが、内装を作るだけの生地の手持ちがありません。 しかし、入れる物が決まっている専用ケースなので、仕切りを移動させる必要も無いので縫い付けて固定させてしまいます。とはいえ、縫製上の都合で片側だけベルクロを縫い付け、反対側はマチに縫い込むことにします。 クッション材は縫製しながらベストなサイズを探りますので型紙は作りませんでした(2度と作る事もないでしょうからね)。 型紙ができれば8割は出来たも同然です。あとはただただ型紙通りに縫製するのみです。 全面にクッション材が入ったバッグは1発ではなかなか狙ったとおりのサイズが出ません。
クッション材でサイズが喰われて外寸が小さくなってしまったり、思っていた以上に裏地の縫い代が厚くなってしまったり、予想外のシワが入ってしまったりと、2〜3回の作り直しはよくあります。 でも、今回のバッグは自分が使う分としてはまぁまぁな出来でないでしょうか? バッグのサンプルを20年以上作り続けてきましたが、まだまだ修行中の身だと思っています。 量産バッグのサンプル作製や1点もののフルオーダーなどもお受けしております。お問い合わせはこちらからお願いします。
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某セレクトショップのレジ周りの備品として使われている、クレジットカードのサインの時に使う、サインボードの革の張り替えのご依頼をお受けました。
中の芯はそのまま再使用し、新店舗用にネイビーの革を貼り、素押しも他業態のロゴを入れました。 また、店舗て使うA4ファイルのバインダーカバーの作製もご依頼いただきました。 ジャストサイズですので、高級感が高まりますね。 Madu+PERSIMMON キーホルダーの作製動画をアップしました。
Monkey Fist の作り方などは検索すればたくさん出てきますが、革紐で作られたものは少ないと思います。 参考になれば、、。 化粧箱入り ¥3,700+Tax ヌメ色、茶、黒の3色 です。 在庫等の確認は ENCOUNTER Madu 青山店 まで 岡山の9号帆布とブライドルレザーで作ったシンプルなトートバッグです。
前職時代に岡山の帆布工場を見学させていただき、古いシャトル織機で織られた9号帆布に魅せられ、いつかはこの帆布で自分のブランドのバッグを作りたいと思い続けていました。 先の合同展で出品した弊社のサンプルをベースに、Maduさまの要望を重ね、生地の色やサイズ、細かな仕様を修正しました。 帆布は、原糸の経糸と横糸の撚り合わせ数で号数が変わります。 このバッグの9号帆布は 経糸2本×横糸3本となります。 ちなみに、某アウトドアブランドのアイコン的なトートバッグは6号ぐらいなので経糸6×横糸5 となり、一般的な帆布のエプロンは11号なので経糸2本×横糸1本となります。 パラフィン加工してあるので適度なコシ感も加わり、11号でも8号でもない9号ならではの生地目の綺麗さとパラフィンの風合いが楽しめます。 ブライドルレザーは馬具に使われる革として広く知られています。 牛の肩(ショルダー)といういちばん強靭な部位なので、1枚革でも伸びたりしません。 パラフィン漕に漬け込んでいるのでパラフィンが含浸し、革の裏側も気にせずそのまま使うことができます。 表面のパラフィン(ブルーム)を拭き取っても、時間が経つと再び浮かび上がってくるという特徴があります。 手紐用に裁断した後に面取りし、断面を磨き処理しましてあります。 本体への取り付けは敢えて縫製ではなく、ジーンズの補強に使われるYKKのリベットを使いました。 せっかく素材を厳選したので、縫製にもこだわり、とにかくシンプルな作りにしました。 パーツとなる生地は5枚だけです。内装のポケットは、背胴に直接縫う事で背道側に下糸が見えてしまいますが、割り切ってシンプルさを優先させました。 前後胴とマチは帆布の耳 (セルヴィッジ) を活かして裁断し、口周りで折り返して見付けにすることにしました。また、本体とマチを縫い合わせた縫い代のバインダー処理を、見付けで隠すような縫製にしました。この仕立てにより、見付けのばたつきを防ぎつつ、口周りにステッチを入れずに済むので、9号帆布のコシを活かしたバッグにすることができました。 バインダー巻きのグログランテープは敢えてオフホワイトで共通にしました。バッグの中をのぞいた時にアクセントになると思います。 洗濯はお勧めできません。 また、パラフィン加工には撥水、防汚効果もありますが、使っていくうちに効果は薄れてきます。 ブライドルレザーのパラフィンが気になるようでしたら乾いた布で拭き取ってください。使い続けていくうちにパラフィンの浮きもなくなります。 キナリ、墨色、黒の3色 ¥12,000+Tax 在庫等の確認は ENCOUNTER Madu 青山店 まで 文庫本や「ほぼ日手帳」などに使えるブックカバーです。 革は弊社定番のイタリア製のタンニン鞣しのアリゾナを使いました。 牛の肩(ショルダー)を型押しなどせず、自然なシボをそのまま使っていますので、商品によっては表情が違っているように見えると思います。 黒、茶、赤、青、緑、黄色の6色でステッチは同色にしました。 本体の革の厚みは2mmのままで、袖部分は1.5mmに漉いてあります。 コバ(革の断面)は磨かず無色のバインダーを塗ってあります。 バイヤーの希望で3色ペンがさせるペン差しが付くタイプも作りました。 革の裏にはイタリアの鞣し工場で押された、革の大きさを記す計量スタンプが1箇所だけ押されています。
チャームポイントと思われる方もいらっしゃいますが、今回はスタンプは避けて作りました。 化粧箱入り ¥6,000+Tax (ペン差し付き) ¥6,300+Tax (ペン差し付き) 在庫等の確認は ENCOUNTER Madu 青山店 まで |
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