ODM生産している、革製のツールボックスにはシリアルナンバーが付いていますが、今回で #069 となりました。
そして今回のロットは新色、可愛い チェリー です。 天板と底板用に、厚さ1.5mm のステンレス板を使っています。 板はネットで手に入りますが、固定用ネジの穴空けや、面取りなどは自分でやっていました。 とはいえ、自宅にボール盤が無いため、材料を持ち込みできる工作室をレンタルし、備え付けのボール盤で穴を空けていました。 しかし、今まで何枚も穴を開けてきたのに、今回は思うように開きません。悪戦苦闘の末、ドリルの刃を4本も折ってしまい断念しました。 毎回同じステンレス板(SUS304)を購入しているのに、今回は硬度が違うのか?と思い、販売元に問い合わせしたところ「硬度の誤差はJIS規格範囲内」との答えで、自分での加工は無理だと諦めました。 近くで持ち込みの材料に加工をしていただける金属加工業者さんを何軒か探し、唯一返信をいただけた、精密機械の部品を作っている会社が、快く対応していただけました。 工場にはCNC切削機械が所狭しと並んでおり、シャーリング板にボール盤で穴開けするのは、明らかに手間と時間のかかる作業ですが、嫌な顔ひとつせず、利益にもならない工賃で真摯に対応していただけました。 また、ボール盤での穴開けのコツなども教えていただけ、穴開け作業以上の収穫を得ることができました。
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エルベ シャプリエのリュックに裏地をつけるご依頼を受けました。
ルーズなシルエットでラフに使え、私も使っていたことがありました。 このリュックには裏地がなく、ナイロン生地の裏加工の加水分解が進むと、ウレタンの細かなカスが荷物に付着してしまいます。 これでは愛着があっても、長く使い続けられません。 前胴のポケットには裏地は必要なさそうですので、本体だけ裏地を付ける事にします。 裏地の記事は生成りの綿オックスにしました。 生地を傷つけないよう、無理な力を掛けず、一目一目確認しながら糸を切ります。 全て解体しファスナーのスライダーを外すと、比翼の付いたファスナー台と本体の2つのパーツに別れます。 歪みがあったので、念の為アイロンをかけました。 今回は裏地にポケットなどの追加の作業が無いので、そのまま解いた生地と裏地を重ね、仮縫いした後、元通りに復元させます。 裏地を綿オックスに替えた影響のゴワゴワ感もなく、裏地をつける作業ができました。 前回のショルダーバッグ同様、材料費はそんなに掛からず、作業工程も多くはないものの、1つ1つの工程に気を遣うので作業時間が掛かります。 お気に入りのバッグでしたら、安易に買い替えるより、修理して長く使いたいですね。 このようなご依頼も受け付けております。 Contact Us よりご連絡ください。 グレゴリーのショルダーバッグの裏地交換のご依頼を受けました。
裏地に使われているナイロンは、ウレタン加工されているので、加水分解が進みベトベトです。これでは愛着を持っていても、長く使い続けられません。 今回は裏地を生成りの綿オックスに交換しました。 バッグの中が見易くなるよう、明るい生成りにしました。 また、バッグ内の背胴側にポケットを追加したいという要望もお受けしました。 裏地交換で1番気を遣うのは、バッグの解き作業です。 生地を傷つけないよう、無理な力を掛けず、一目一目確認しながら糸を切り、織りネーム等も位置を確認しながら丁寧に解きます。(解く作業の前に、バッグ全体の写真を撮っておきます。) 解くだけで2時間以上かかりました。 解いたバッグを元に型紙を取るため、アイロンがけが必要になりますが、今回は生地のヨレなどの変形も無かったので、アイロンの必要はありませんでした。解いた生地を元に型紙を作製し、裏地を裁断します。 裏地にポケットを縫い付け、本体と裏地を重ねて縫えば、あとは袋にするだけです。マチ部分のたたき縫いも忘れずに入れます。 裏地を綿オックスに替えた影響のゴワゴワ感もなく、裏地の交換ができました。 材料費はそんなに掛からず、作業工程も多くはないものの、1つ1つの工程に気を遣うので作業時間が掛かります。 お気に入りのバッグでしたら、安易に買い替えるより、修理して長く使いたいですね。 このようなご依頼も受け付けております。 CONTACT US よりご連絡ください。 2色のマニュアルケースを納品しました。
クライアントさまは、特定車種に特化した車のアフターパーツを多数リリースしている会社です。 狭いグローブボックスに入れる事を想定し、サイズ出しにはとても苦労をしました。できれば車検証もクリアファイルに入れて収納したいというご要望も出ましたが、物理的に叶わず、ギリギリのサイズで作製しました。 厚さ2ミリのタンニン鞣しのヌメは、透明感のあるアニリン染めで、経年変化を楽しめます。 コバは敢えて染色せず、丁寧に磨きをかけました。 太さ5番の糸を菱針を使用して縫っていますので、ひと味違う上品なステッチになりました。 |
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