岡山の9号帆布とブライドルレザーで作ったシンプルなトートバッグです。
前職時代に岡山の帆布工場を見学させていただき、古いシャトル織機で織られた9号帆布に魅せられ、いつかはこの帆布で自分のブランドのバッグを作りたいと思い続けていました。 先の合同展で出品した弊社のサンプルをベースに、Maduさまの要望を重ね、生地の色やサイズ、細かな仕様を修正しました。 帆布は、原糸の経糸と横糸の撚り合わせ数で号数が変わります。 このバッグの9号帆布は 経糸2本×横糸3本となります。 ちなみに、某アウトドアブランドのアイコン的なトートバッグは6号ぐらいなので経糸6×横糸5 となり、一般的な帆布のエプロンは11号なので経糸2本×横糸1本となります。 パラフィン加工してあるので適度なコシ感も加わり、11号でも8号でもない9号ならではの生地目の綺麗さとパラフィンの風合いが楽しめます。 ブライドルレザーは馬具に使われる革として広く知られています。 牛の肩(ショルダー)といういちばん強靭な部位なので、1枚革でも伸びたりしません。 パラフィン漕に漬け込んでいるのでパラフィンが含浸し、革の裏側も気にせずそのまま使うことができます。 表面のパラフィン(ブルーム)を拭き取っても、時間が経つと再び浮かび上がってくるという特徴があります。 手紐用に裁断した後に面取りし、断面を磨き処理しましてあります。 本体への取り付けは敢えて縫製ではなく、ジーンズの補強に使われるYKKのリベットを使いました。 せっかく素材を厳選したので、縫製にもこだわり、とにかくシンプルな作りにしました。 パーツとなる生地は5枚だけです。内装のポケットは、背胴に直接縫う事で背道側に下糸が見えてしまいますが、割り切ってシンプルさを優先させました。 前後胴とマチは帆布の耳 (セルヴィッジ) を活かして裁断し、口周りで折り返して見付けにすることにしました。また、本体とマチを縫い合わせた縫い代のバインダー処理を、見付けで隠すような縫製にしました。この仕立てにより、見付けのばたつきを防ぎつつ、口周りにステッチを入れずに済むので、9号帆布のコシを活かしたバッグにすることができました。 バインダー巻きのグログランテープは敢えてオフホワイトで共通にしました。バッグの中をのぞいた時にアクセントになると思います。 洗濯はお勧めできません。 また、パラフィン加工には撥水、防汚効果もありますが、使っていくうちに効果は薄れてきます。 ブライドルレザーのパラフィンが気になるようでしたら乾いた布で拭き取ってください。使い続けていくうちにパラフィンの浮きもなくなります。 キナリ、墨色、黒の3色 ¥12,000+Tax 在庫等の確認は ENCOUNTER Madu 青山店 まで
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